2023年2月2日 『ダブルケアの日』にダブルケア千葉南としての活動をスタートしました。
とは言え、具体的な活動が出来る状況にないので、しばらくはブログとTwitterで活動していきたいと思います。
やりたくても
思うように動けない
これぞまさにダブルケアの問題点。
限られた中での活動であることも、ある意味ダブルケアの周知活動に繋がると前向きに考えています。
ゆくゆくはダブルケアカフェを開催するところまでいきたいと思っています。
名称について
最初は【ダブルケア千葉】にしようと思いましたが、私の住む大網白里市では千葉全体をカバーできる気がしなかったので、【千葉南】としました。
今後、千葉でダブルケアの支援活動をしたいという方が増えて、ダブルケア千葉○○と続いていってくれて仲間ができることを期待しています。
また、WebのURLは、アルファベットの【w】を使わずに、【v】を二つ並べて【vv】と表記しています。
間違えやすい表記ではあるのですが、敢えてそうしています。
2月2日がダブルケアの日、2は指で表すとピース✌の形になります。
ピース✌をアルファベットの【v】で表現しました。
また、vサインやピースサイン✌は嬉しさや、楽しさを象徴するサインでもあります。
介護の未来を明るくしたい、そんな気持ちを込めています。
活動を始めた理由
認知度
もちろん、自分がダブルケアだからというのもありますが、特に、この外房地域はダブルケアの認知度がまだまだ低いと思ったからです。
さらに、地域柄、知らず知らずのうちに介護の入り口に足を踏み入れている人がいるのではと考えています。
買い物に付き添ったり、病院へ連れて行ったり、”日常のちょっとしたお手伝い”から始まる介護の場合、する側もされる側も「介護」という認識が薄いのです。
自分の買い物のついでに…などで簡単に済む間はまだいいのですが、その“ちょっとしたお手伝い”が常態化し、ダブルケアラーであることも気づかずに何年も一人で頑張ってしまう可能性があります。
そのためにも、まずは「ダブルケア」という言葉だけでも知ってもらえたらと思っています。
支援に繋げるため
介護が始まると、子供がいれば子育てとの両立、仕事との両立でほとんどの方が困難に直面します。
そんな時に、「家族だから仕方ない…」と一人で抱えずに、外部機関と繋がりを持つ行動を積極的にとってほしいなと思います。
さらに、田舎になればなるほど、他人を家に入れることを拒否したり、介護サービスを頑なに拒む高齢者も多くなるように思います。(私の勝手なイメージでしかありませんが…)
いち早く第三者が介入し、適切な支援を受けることが出来れば、要介護者とケアラー、どちらの生活も守ることが出来ます。
このブログにたどりついたことによって、
今、自分がしていることも
介護の一部なのかも…
私もダブルケアなのかも…
どこかに相談してみようかな…
などと現状を見つめるきっかけになったら嬉しいなと思っています。
情報を役立ててほしい
現在、介護を担う人に対する、介護に関する情報提供があまりにも少ないです。
今の介護保険制度は『要介護者の生活を守るため』に作られており、介護者のことまでは考慮されていません。
介護には何が必要なのか、相談先はどこか、何もわからないままスタートします。
なんで、介護を始める前に、介護を担う人向けの研修ってないの?
という声が、以前、SNSで見られることがありました。
確かにそうだなと思いました。
オムツはどんなものがあって
どのように履かせればいいのか。
咀嚼機能が低下した人の食事は
どんな点に気を付ければいいのか。
徘徊を防止できる
何か良いアイデアはないのか。
そういった情報をもっとオープンに、誰でも得られるようになるといいなと思います。
更に今は、コロナの面会制限により、入院中の様子がわからないままに在宅介護をスタートするケースや、
面会制限がネックとなり、施設への入所を諦めて多少無理してでも在宅介護を始める方もいると聞きます。
これでは、在宅介護で早々に行き詰ってしまう人が増えるのではないかと懸念しています。
また、高齢者は、一度体調を崩すと一気に機能が低下します。
ちょっとした入院でも、退院して自宅に戻ったら足腰が想像以上に弱って帰ってきたり、認知症が悪化していたりということも少なくありません。
そういった時に、一人で抱えず、客観的に要介護者の状態を見てくれて、且つ、介護者への必要な情報提供や介護研修などを実施してもらえると良いなと思います。
私は、リハビリ病院を退院する時に、必要なことをマンツーマンで教えてもらうことが出来ました。
医師・看護師・リハビリ・ソーシャルワーカー、たくさんの人がチームになって、介護を始める私のために時間を作ってくれました。
これがあったから、スムーズに在宅介護をスタートできたと思っています。
要介護者だけではなく、介護者も一緒に支えられる体制が整うことを願っています。
ある日の保健師さん
在宅介護を始める前、利用する介護事業所を決める際に、ある条件がクリアできずに利用開始まで3カ月程空いてしまう期間がありました。
当時2歳の娘の育児でいっぱいだった私のために、一人の保健師さんが動いてくれました。
母子を守るためにその空白期間をなんとかできないか、と窓口で職員を説得してくれたのです。
結局は、『決まりです。お一人だけイレギュラーなことを認めるわけにはいきません。』と検討もされずに玉砕しました。
力になれなくてごめんね…と保健師さんは申し訳なさそうにしていましたが、その行動がどれだけ心強く、嬉しかったか…。
私の育児と介護を、ここまで心配して実際に行動してくれた人はこの保健師さんだけでした。
実際、介護が始まってみれば、その3ヶ月間も他のサービスを利用出来て、無事にこなす事が出来たのですが、
在宅介護を始める前の一番不安が強い時期の私には、なかなかに堪える出来事でした。
私は保健師さんと一緒でしたが、もし、一人で限界を迎えそうな時に相談に行ってあのように断られていたら、どれだけ心細く絶望したでしょうか。
相談窓口があっても、人は、簡単には「助けて」と言えないものです。
規則上、無理なことは明白であったとしても、せめて相談者に寄り添うことが出来ればまた違うのではないか、とも思います。
一人で抱えてしまいやすいダブルケアラーが、安心して相談できる窓口が自治体に出来るといいなと思います。
介護が必要になるのは悪いこと?
自治体では、「介護にならないために」という主旨で、健康的な運動を推進する企画などがなされていると思います。
運動施設が安く利用できたり
ウォーキングでポイントがもらえたり。
確かに、介護にならずに一人で自立した生活が出来れば、それに越したことはありません。
しかし、それだけを推し進めることは、無意識にも「介護になってはいけない」という意識を拡大させてしまうようにも思います。
大切なことは、「介護状態にならないこと」ではありません。
介護が必要になっても、誰もが安心して豊かに暮らせること、だと思うのです。
「介護にならないために」それらを推進するのと同時に、
「介護が必要になった時にどうすればいいか」も情報提供していくことが必要だと思っています。
介護状態や、認知症になってからでは、出来ない手続きもたくさんあります。
元気な時にしか出来ないことがあるということも、情報を提供し、共有していく必要があるのではないでしょうか。
これからの時代は、誰かの人生の犠牲の上に成り立つ介護ではいけないのです。
わずかでも声を上げることが、行政への働きかけになると思っています。
もう、あの時の私のような想いをする人が出て欲しくありません。
あの時、保健師さんが私のために動いてくれたように、今度は私が誰かの力になりたいと思っています。
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