娘が1年生の時に離婚し、
現在は、私・娘・祖母の女3人の生活。
家庭に異性がいないことや、
学校に行っていないことにより、
通常よりも『性』を意識しずらい環境にあります。
だからこそ、正しく、且つ丁寧な性教育が必要だと思っています。
はじめに…
皆さんは、自分の子供と、〈性〉について話すことはありますか?
日本では、性について話すことはタブーな風潮があります。
もちろん、誰にでも話すようなことでもないですが
性=性行為=快楽
という極端な捉え方にはなって欲しくないし、
女の子も男の子も、成長と共に変化していく心と体について、正しい知識を得る機会が大切だなと思っています。

【性】ってなに?
そもそも『性』ってなんでしょう。
最近は『ジェンダー』や『LGBTQ』と言った言葉も良く聞かれるようになりましたが、実際のところは、私もよくわかっていません。
Googleで『性とは?』と調べてみのですが、4種類の『性』があるようです。
私は女/男だ、などと自認している性
身体の特徴によって分けられる性
恋愛感情や性的欲求がどこに向くか、という性
服装や言葉使いなど、自己表現に関する性
4つも『性』があることに驚いたのですが、こうやって一つずつわけて考えると、とてもわかりやすいなと思いました。
LGBTQについては娘にはまだ説明していませんが、
〈体は男/女でも、自分は女/男だ、と思って違う性の服装をしている人もいるよ〉という感じで話したことはあります。
『性』を意識した出来事
きっかけは、娘が年長の時。
父親だけで娘を室内プールに連れて行った時のことです。
受付で母親がいるか確認され、
いないことを伝えると、
男性更衣室では、念の為 タオルで隠して下さい。
と声をかけられたことを帰宅後に聞いたことでした。
まだ幼稚園児。
親にとっては子供の裸を見ることはまだまだ当たり前の時期なので、全く意識しておらず、『もう!?』と思ったのが正直なところ。(私の意識が低いだけ?)
でも、そのおかげで親として性教育を意識し始める良いきっかけとなりました。
異性とのお風呂は何歳まで?
父親と娘、または、
母親と息子、異性の姉弟も含め
異性での入浴は何歳までに終わらせることが好ましいのでしょうか。
家庭環境によりけりだとは思いますが、我が家は、年長の時に『パパとは幼稚園が終わるまでだよ』と娘に話していました。
姉弟がいると、別々に入浴させるのは親としても手間と時間がかかるので、どうしても異性での入浴を続けざるを得ないこともあると思います。
とはいえ、娘の小学校は3年生から更衣室を使って着替えるようなることを考えると、小学1、2年生くらいまでじゃないかな…と思ったりもします。
生理について

子供と生理について話していますか?
娘が生理を初めて知ったのは、
小学一年生の時。
シャワー中に、私の経血が垂れる様子を娘が初めて目撃し、『ママ!血が出てるよ!』と驚いていました。
その時に、『これはいい機会だな』と思い説明しました。
とはいえ、まだ難しいことを話してもわからないので、簡潔に。
女の人は大きくなると【赤いおしっこ】が出る時があるよ。
これは普通のおしっこと違って、自分で我慢することはできないの。
だから、今みたいに、勝手にタレてしまうことがあるんだよ。
でも、いけないことでも、恥ずかしいことでもないからね。
下着や洋服が赤く汚れないように、これを付けてガードしてるんだよ。(ナプキンを見せる)
説明を聞いた娘は、『へぇ~そうなんだ~』とあっさりした反応。
内容を理解したかは正直わかりませんが、この年齢だし、まぁいいかな、という感じで…^^;
2つの出来事
この頃、『性』について、もう一段踏み込んだ説明が必要だなと感じる出来事が2つありました。
1 友人の経験談
現在中学生の友達の子供が、「初潮が小3だった」という話を聞いたことです。
衝撃でした。
私の時代は、早い子で小5~6年頃。
(私自身中1とかだったかな…。)
友達の子供も、突然訪れた自分の体の変化を受け入れるまでには相当時間がかかったと言います。
この話を聞いて、真剣に考えるようになりました。
2 親になることへの不安
娘が幼稚園の頃、コウノトリが赤ちゃんを親のもとへ届けるという動物のアニメを好んで見ていました。

とても心温まる番組なのですが、娘は少し違う捉え方をしました。

私にも突然赤ちゃんが届けられて、ママにされちゃったらどうしよう!?
私、まだ子供がいい!
ママになりたくない!
どうすれば赤ちゃんこないようにできる?
と怯えるようになってしまいました。
妊娠の仕組みを知っていれば要らぬ心配ですが、当時の娘は知るはずもないのでそう考えても無理もありません。
生理と妊娠

幼稚園児の娘に真面目に話しても理解できないので、
『まだ赤ちゃんはいりません』
って思っていれば大丈夫だよ、とだけ伝えていました。
そして、小学2年生の冬。
先ほどの友人の話を聞いた後に、生理について話すことにしました。

まずは生理について説明
女の人だけが、あかちゃんを産むことができるよ。
産まれるまで、あかちゃんは女の人のお腹の中で育つよ。
あかちゃんがお腹の中で育つには、ふかふかのベッドが必要だよ。
そのベッドは1か月に1度、身体が自動的に作るよ。
でも期間限定だから、期間中に赤ちゃんが来なければベッドは取り壊すよ。
壊したベッドは身体の外に出す必要があるよ。
それが『赤いおしっこ』だよ。

次に妊娠について説明
赤いおしっこが出るようになると、体が赤ちゃんを育てられるようになるよ。
そして、あかちゃんをお腹に呼ぶためには、女性と男性が裸で抱き合ったり、お互いの体を触ったりすることがあるよ。
でも、触るだけでは赤ちゃんは出来ないよ。
女性と男性、それぞれのお股をくっつけると、赤ちゃんがくる可能性が高くなるよ。
だから、赤ちゃんは、テレビみたいにコウノトリが運んできてくれるわけじゃないの。
『裸の付き合い』がなければ、赤ちゃんが出来ることはないし、勝手にママになることもないよ。
まだ低学年なのでいわゆる『挿入』などについてまでは話していません。
年齢に応じて、知っていければいいと思っています。
娘の反応
それほど驚いた様子はなく、『トイレで赤いおしっこが出たらママに教えるね!』とすんなり受け入れてくれました。
『裸の付き合い』さえしなければ、赤ちゃんがやってくることはないと知り、心底ホッとして涙を流していました。

迷いましたが、思い切って話して良かったです。
全てを理解できなくても、知って安心できることもある、とハッキリわかりました。
裸の付き合いについては…
『うわ、キモッ…』
『絶対やだ!信じられない!』
とかなり嫌悪感を示していました。
でも、その『嫌な感覚』が自分の身を守ることに繋がると思うので、今はそれでいいと思っています。

実際、自分が小学生の時に、
「お父さんとやったの?」
「絶対無理!」なんて母親と話したのを覚えています…。
安易な性行為は、体も心もボロボロにしてしまいます。
自分の欲求をコントロールし、相手を尊重した関係を築いていけるようになることが大切だと思います。
とはいえ、性行為そのものは、汚らわしいものでも、してはいけないものでもありません。
自分の体を委ねられるほどに好きな人、大切な人と出会えることは素晴らしいことです。
更に、赤ちゃんを授かることも、奇跡的なことで喜ばしいことであるということも、同時に教えていかなければいけないと思っています。
異性の体の変化への理解
女性には女性だけの
男性には男性だけの
〈性〉の変化があります。
いずれも、自分ではわかり得ないことだからこそ、理解を深める必要があるのではないでしょうか。
生理への理解
男の子には生理がありません。
だから教える必要も知る必要もない、というのは違うと思っています。
私が子供の時、学校で生理の話をするときは、なぜか男子だけ別部屋に移動させられていた記憶があります。
きっと、私と同世代の男性は、生理についてまともに学んでいないのではないでしょうか。
(だから、議員ですら、生理用品を防災グッズに入れる必要性について、まともな話し合いが出来ないのだと思います…)
生理は、決して性的なものではありません。
生理によって命を落とす危険さえあるのです。
貧血、倦怠感、ふらつき、頭痛、風邪症状、気分の落ち込み、食欲不振…症状は様々です。
1日に飲める最大数の鎮痛剤を飲んで症状を止め、身体に鞭を打ち続けながら仕事や家事、育児をしている方も大変多いです。
男性が生理の辛さを体験することは出来ませんが、理解し、寄り添うことが出来れば、それだけで女性側の心が落ち着いて症状が軽くなることもあります。
射精への理解

私には娘しかいないので、男の子への性教育の知識も経験もありません。
それでも、女の子が初潮を迎えて戸惑うのと同じように、男の子も射精が始まれば戸惑うのだろうな、ということは容易に想像出来ます。
恥ずかしい、バレたくない、隠したい、そんな思いが働くのではないかな…と。
生理と同じように、『射精』そのものは体の成長で、男性ならだれにでも起こること。
恥ずべきことでも、隠すことでもありません。
大切なのは、『射精が始まったというのは、どういうことか?』を子供がちゃんと理解することだと思います。
『妊娠させることが出来てしまう』
という事実とその危険性
更には、
『知らなかった…』
では済まされない社会的責任が大きくのしかかってくるということを
大人が教えていく必要があると思います。

家族でも…
まず、大前提として、
家族とはいえ
自分の裸を見せることも
触らせることも
本来は許されることではない
と娘には話しています。
特に母親(同性)の前では、無頓着になりがちです。
でもそこに危険があるとも思っています。
同性なら安心
家族なら問題ない
とも限りません。
父親や異性の姉弟兄妹(きょうだい)だけではなく、
母親でさえ、自分の子供の体を、自由に扱っていい権利などありません。
〈親だから〉
といって、不必要に子供の体を触っていいはずがありません。
〈親だから〉
といって、性欲や支配欲のために子供を利用してはいけません。
もっと大切なことは、
〈親だとしても〉
子供が全てに従う必要はない!
ということ。
拒否していいんです。
もちろん拒否・反抗できないケース、
本人も気づいていないケースもあると思います。
だからこそ、幼少期から『断る権利』が子供にも与えらていることを教えていくべきだと思います。

現状、性について家族で話すことは、ほとんどないと思います。
でもそれは、いわゆる〈エッチなこと〉と捉えてしまっている部分が大きいからだと思います。
でも、最初にあったように〈性〉は性的欲求だけをさすわけではありません。
もっと大きな括りで〈性〉を捉え、悩みなどもオープンに話せるようになるといいな、と思います。
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