2/16(金)にダブルケア山口との共催で、オンラインカフェを開催しました。
私も、ダブルケア山口の代表者さんも、脳疾患を要因とする要介護5のケアをしています。
今回のカフェは、主に寝たきりの介護や胃ろうなどの医療ケア、脳疾患などの疾病により突然介護が始まった方などを対象としました。
諸事情でキャンセルとなった方、途中退出された方などもおられましたが、なんとか無事に開催できて良かったです。
ご参加くださった大谷さんは、これまで様々なメディアの取材に応じられているため、ご存じの方も多くいらっしゃるかと思います。
この日も、介護の合間に参加して下さいました。
当事者であり、支援者でもある3人。
自身の介護の悩みに限らず、支援者としての悩みも話し合い、大変有意義な時間となりました。
今回、なぜ寝たきりの介護に限ったカフェを開催したのか、ということについてお話ししたいと思います。
現在、介護における問題や悩みの多くは、認知症を要因とするものが多いのではないかと思います。
徘徊や、暴言、排泄問題などは、X(Twitter)でもよく話題にあがります。
しかし、私たちがしている「要介護5の介護」は、同じ介護でも、認知症の介護とは少し悩みの質が違うなと感じています。
寝たきりの在宅介護を7年している私は、一度もそういった経験がありません。(あくまで私がないだけです💦)
脳出血で強制的に寝たきりになった母は、動き回ることがないので徘徊の心配はゼロ。
最初からオムツを履いている為、トイレ誘導もない。
麻痺があるので、排泄物を触ってしまうことも、家の中で何か問題行動を起こすこともありません。
多少の認知症状はあれど、精神的には穏やかなので、私や娘、介護職員に対して威圧的な態度や暴言を吐くことも一切ありません。
もちろん大変なことはありますが、有難いことに、ずっと穏やかな介護生活を送ることが出来ています。
でも、じゃあ悩みがないか、というとそんなことはなくて。
胃ろうに対する世間一般との考え方の違いに葛藤もしましたし、
脳疾患により突然動けなくなってしまったことを、本人も、家族も、受け入れるのに時間がかかったりもしました。
痩せていく体、低下していく認知機能、減少する会話…
起きている時間よりも、寝ている時間の方が増えていったり…あらゆる場面で、嫌でも現実を突きつけられます。
「命」そのものと真正面から向き合わされる日々。
現実的に、葬儀やお墓のことを考え始めたり、
お正月を迎えると、来年も越せるだろうか?なんて考えたりもします。
いつ介護が終わるんだろう…
早く解放されたい…
そんな風に思っていたはずの介護も、実際に終わりが見え始めると、手放しで喜べるものでもなく、そんな自分に戸惑ったりもします。
そんなことを、普段からダブルケア山口の野村さんとはよく話していたこともあり、一緒にやらない?と私から声をかけさせてもらいました。
現時点では、ダブルケアラーの中でも、要介護5のケアを担っている人は決して多くありません。
それだけに、気持ちを吐き出せる場も、本当に理解してくれる人、共感してくれる人も少ない。
人数が少ない=支援は必要ない ということでは決してないですよね。
少ないからこそ、孤独にならないように、私たちが活動することに意味があるとも思っています。
「私たちがいるよ。」「一人じゃないよ。」ということをまずは知ってもらって、寝たきりになっても少しでも穏やかな生活を送れるようサポートできたらいいなと思っています。